タヌキツネのゴンというマンガについて紹介したいと思います。
まずこの漫画はジャンププラスというアプリで無料連載されていて、タヌキとキツネのハーフのゴンというずんぐりしたフォルムのかわいい動物が主人公のお話です。
いや、動物じゃなくて妖怪でした。ですが妖怪ウォッチみたいな感じのほのぼの日常系の世界観なのでめっちゃかわいいです。
まあお話としてはゴンとその周りのキャラクターが織りなす、ほのぼのストーリーみたいな感じなのですが、なぜこれを今回紹介しているかというと心を締め付けられるくらい面白いからです。見た目は完全に児童書なんですけどね、大人の道徳の教科書かと思うほど考えさせられたり、感動したりするんですね。
いや割と本気で、世界中の学校と図書館にこのタヌキツネのゴンを置けば、世の中から戦争が無くなるんじゃないかと思っています。
世界を平和に導くのは歌と音楽とタヌキツネのゴンだと思っています。
まずね、ゴンという主人公がめちゃくちゃ魅力的なんですよ。
まあまだまだ子供なんで、わがままとかめっちゃ言うんですがたまにものすごく正論を言うんですよ。
あたかもこの薄汚れた現代に刺した一筋の光のような、そんな目線でひとことモノ申すんですよ。それはダメだと思う、とかすごく良いと思うとかね。
例えば、この世界のタヌキとキツネは種族単位でものすごく中が悪くて、街が火事にあったときもキツネの消防隊があえてタヌキが経営してる飲食店の消化を遅らせるみたいなシーンがあったんですよ。
で、街の皆はキツネとタヌキの仲の悪さを知ってるんで、過去から続く因縁の深さを知ってるんで、そのいざこざを止められないんですよ。というか仲良くしちゃいけないみたいな雰囲気にすらなってるんですよ。で、やっぱりタヌキとキツネが喧嘩するんですよ。
そこでゴンが立ちはだかるんですね。良くないと思う!って叫ぶんですよ。
「キツネとタヌキが仲良くしちゃいけないのは良くないと思う!!」って叫ぶんですよ。その仲良くしちゃいけないって決まりは誰のためにあるの?っていうんですよ。
過去の因縁とはいいつつも、結局は大人の意地の張り合いだったりするんですよね。そこにゴンが一括入れるんですよ。お前のそれは誰かのためになるのか?と。
このシーンは流石俺たちのゴンやと思いましたね。
他にも学校の友達がいじめられてたら助けに入るし、家族のことで悩んでる友達がいたら僕が友達になってあげるよってスパーんと言うんですよ。
単純バカみたいな感じの描かれ方してるんですが間違いなく勇気レベルが理論値に達してるんですよね。限界値です。
このマンガってジャンププラスなんですが、歴代のジャンプの主人公の意思を継承してるんですよね。見た目は完全に児童書で、そんな物語ではないんですがなにかそれと通じるものがあります。
特にいじめに合ってるときにゴンが助けに来たときは、マジでナメック星で悟空が来た時くらいの安心感でしたからね。
そんなゴンですが、基本的には山奥で家族と暮らしていて7話か8話くらいで初めて学校に行くんですよね。
で学校で自己紹介する時にタヌキツネのゴンです。って言ったらみんなから変なのーって言われちゃうんですよ。
タヌキとキツネは基本的に仲が超絶悪いので、そのハーフはおそらく世界中でゴン一人なんですよね。
で皆からのそのリアクションを受けてゴンがすごくショックを受けるんですよ。
そんな時に出てきました。学校の担任の先生です。この先生がマジで最高です。
とにかく優しくて、賢くて、生徒と同じ目線に立って、でも子供扱いせずにちゃんと向き合ってくれるみたいな理想の先生なんですよね。
そんな先生がゴンを慰めるんですけど、あなたは素晴らしい子ですよ、っていうときの言い回しがめちゃくちゃ素敵で、普通にちょっと泣きましたよ。
で、作者がタヌキツネのゴンを描きたかった理由がちょっとだけ分かった気がしました。ちょっとでも気になった方はジャンププラスで無料で読めるんで是非読んでください。
特に7話くらいから神回に突入します。
なんか愚直さとかまっすぐさとかが他人をいい方向に導いたり、人それが持っているハンデとか理不尽をいかに力に変えるかとか、ある種バカになって声を上げる勇気であったりとかそういうのを教えてくれる気がするんですよね。
こんな話してたら手塚治虫先生のマンガくらい高尚になってしまっていますが、実際には児童書です。笑
びっくりするくらい絵がかわいいんで、そしてサラサラーっと読めるんで本当に是非読んでみてください。なんせ無料なんで。まだまだ語れることあるんですが、ひとまず今日はこれくらいにしておきますね。
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